斜めに切替えを入れた2段ティアードスカートの作り方をご紹介します。
同じ形を5枚つなげて作る、「5枚はぎ」の構造にしてみました。
「あき」は無く、ウエストベルトにゴムを通して作ります。
パターンの準備
まず、ご自分のヒップ寸法を下の式の「H」の部分に入れて、計算で「★」の数値を出してください。
その★の長さを横に取るところから作図を始めます。
スカートの上の部分は、下図のオレンジの色が付いた部分です。これはこのまま使います。
スカートの下の部分は、ギャザーを寄せるので、その分を追加します。
まず、下の図のように、斜めの切替え線の高い方の点と、裾線から、それぞれ水平に15cmずつ線をひきます。
15cm出したところを結びます。
そして、角どうしを結び直します。
結び直した線より下のところ（下の図で緑の色をつけたところ）がスカートの下部分になります。
スカートの上と下は、このように出来たと思います。
ウエストベルトは下のように書きます。
できたパターンに縫い代をつけます。すべて1cmで良いと思います。
ウエストベルトは、下の赤線のように縫い代をつけてください。
準備するもの
・布地
110cm幅の布地を2ｍ50cm使用します。
ブロードくらいの布地を想定して考えています。
・ミシン糸
普通地用のミシン糸を1個準備します。
縫い代の始末にロックミシンを使う場合は、ロックミシンの糸も3本用意します。
・ゴムテープ
ウエストベルトにゴムテープを通す予定です。
2.5cm幅のゴムテープを、ご自分のウエスト寸法プラス数cm程度準備しましょう。
裁断
裁断のイメージ図です。全て同じ向き（切替え線が右上から左下へ向かう斜線になっている）のパーツにしたいので、「わ」で裁断しないように気をつけてください。
少し面倒かもしれませんが、1枚ずつとっていくのが確実だと思います。
使用する布地が、方向性のある柄だったり、柄合わせの必要な柄の場合は、このように裁断することはできませんので、気をつけましょう。
作り方
①スカート下にギャザーを寄せて、スカート上と中表に合わせて切替え線を縫います。
縫い代を延長線で付けた方は、裏面に出来上がりの角をチャコなどで線を書いてから合わせると良いです（下図の赤線）。縫い代は全て1cmですから、布端から1cmで書きます。赤線の交点どうしを合わせます。
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末して上側に倒し、表からステッチをかけておさえます。
同じ作業を5回くり返して、スカート上とスカート下が縫い合わされたものを5つ作ります。
②①で作ったスカートのパーツを中表に合わせて、縦のラインを縫いつなげ、5枚が1周つながった状態にします。
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、一方向にアイロンで倒します。
③裾を三つ折りミシンで始末します。
④ウエストベルトの脇を縫い、輪っかの状態にします。このとき、内側になる方にゴムテープの通し口を縫い残しておきます。
縫い代はアイロンで割ります。
出来上がりの状態に半分に折り、アイロンで折り目をつけます。また、内側になる方の縫い代も折ってアイロンで折り目をつけておきます。
⑤ウエストベルトとスカートを中表に合わせて縫います。ウエストベルトの「はぎ目」はスカートのどこかのはぎ目に位置を合わせるようにすると綺麗だと思います。
アイロンで付けた折り目のとおりに折って、しつけ糸で縫いとめて、表からウエストベルトの際にステッチをかけます。
⑥ウエストベルトにゴムテープを通します。一旦、余裕を持った長さで通してみて仮止めした状態で試着して、ゴムテープの長さを調整してください。
ちょうど良い長さが決まったら、ゴムテープの端と端を少し重ねてミシンで縫いとめて、ウエストベルトの中にしまいます。
縫い残したゴムテープの通し口はまつり縫いで閉じてください。まつり縫いの糸はミシン糸でOKです。
まとめ
完成したスカートは、どこを前にして着用してもいいと思います。ご自分の好みで着用してください。
透け感のある布地や、綿レースなどで作っても可愛いと思います。
その場合は、裏地を付けるか、ペチコートを着用するなどすると良いでしょう。
裏地をつける場合は、「パターンの準備」のところで一番最初に書いた、切り開く前の作図を使って裏地のパターンをつくると良いです。下のような感じです。
裏地も5枚はぎにして作り、ウエストベルトを付ける前に、スカートのウエストと裏地のウエストを合わせて縫いとめてからウエストベルトを付けると良いです。
ていねいにコツコツ作っていって、形が出来てくると楽しいですよ。
ぜひ、作ってみてください！
