ニット生地を家庭用ミシンで縫う方法|針・糸・縫い方のポイント

ニット生地は、ロックミシンがないと縫えないと思っている方もいるかもしれませんが、家庭用ミシンでも縫うことができます。

ただし、ニット生地には、あまり伸びないものから、よく伸びるものまで、さまざまな種類があります。

また、同じ洋服でも、衿ぐりや袖口など、着脱するときに大きく伸ばされる部分と、ほとんど伸ばされない部分があります。

そのため、生地がどれくらい伸びるのか、縫い目にどれくらいの伸びが必要なのかを考えて、糸や縫い方を選ぶことが大切です。

今回は、家庭用ミシンでニット生地を縫うときの、針や糸の選び方、縫い方のポイントについて紹介します。

  

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ニット生地は家庭用ミシンでも縫える

あまり伸びないニット生地であれば、普通の布帛とそれほど変わらない感覚で縫えることもあります。

一方、薄くてよく伸びるニット生地は、縫っている途中で伸びたり、縫い目が波打ったりすることがあります。

また、ニット生地を縫うときには、生地そのものの伸びだけでなく、完成した洋服を着脱するときに、縫い目がどれくらい引っ張られるのかも考える必要があります。

例えば、頭まわりにあまりゆとりのない衿ぐりは、着脱するときに大きく伸ばされます。

反対に、ゆとりのある洋服の脇などは、着脱するときにもそれほど伸ばされない場合があります。

同じニット生地でも、縫う場所によって必要な伸びが違うということです。

  

ニット生地を縫うときのミシン針

ニット生地を縫うときには、基本的にニット用のミシン針を使います。

ニット用の針は、編み糸を傷つけにくいように、針先が丸みを帯びた形状になっています。

普通のミシン針で縫うと、編み糸を傷つけたり、目飛びが起こったりすることがあります。

針の太さは、生地の厚みに合わせて選びます。

薄手のニットには細めの針、厚手のニットには太めの針を使います。

  

ニット生地を縫うときのミシン糸

ニット生地を縫うときには、普通のポリエステルミシン糸を使う場合と、伸縮性のあるニット用ミシン糸を使う場合があります。

普通のポリエステルミシン糸のシャッペスパンとニット用ミシン糸のレジロン

普通のミシン糸(シャッペスパン)

シャッペスパンは、一般的な洋服作りによく使われるポリエステルミシン糸です。

ニット生地でも、あまり伸びない生地で、縫い目にも大きな伸びが必要ない場合は、シャッペスパンで縫えることがあります。

例えば、ゆとりのある洋服の脇など、着脱するときにほとんど引っ張られない部分です。

ただし、普通の直線縫いでは、縫い目を大きく伸ばすと糸が切れることがあるので注意が必要です。

ニット用ミシン糸(レジロン)

レジロンは、伸縮性のあるナイロン製のミシン糸です。

シャッペスパンよりも伸びに対応しやすいため、ニット生地を縫うときによく使われます。

特に、頭を通すときに大きく伸ばされる衿ぐりなどには、レジロンを使うとよいと思います。

私は、レジロンを使うときには、上糸と下糸の両方にレジロンを使用しています。

ただし、レジロンを使えば、どんなニット生地でも直線縫いで大丈夫というわけではないと思います。

生地の伸縮性や縫う場所に合わせて、必要に応じて縫い方を変えるようにしています。

 

直線縫いとジグザグ縫いの使い分け

家庭用ミシンでニット生地を縫う場合、私は主に直線縫いとジグザグ縫いを使っています。

生地の伸びと、縫い目に必要な伸びによって、縫い方を選んでいます。

直線縫い

あまり伸びないニット生地や、縫い目に大きな伸びが必要ない部分であれば、直線縫いでも対応できる場合があります。

また、レジロンを使えば、直線縫いでもある程度の伸びに対応できます。

例えば、あまり伸びないニット生地の裾や袖口を折り上げて縫う場合などは、レジロンの直線縫いでもよいと思います。

ただし、直線縫いの伸びには限界があるため、実際に必要なところまで伸ばして確認することが大切です。

ジグザグ縫い

ジグザグ縫いは、縫い目が左右に振れる形になっているため、直線縫いよりも伸びに対応しやすい縫い方です。

私は、よく伸びるニット生地の裾や袖口を折り返して縫うときなどに、ジグザグ縫いを使うことがあります。

その際は、折り返した部分の裁ち端に沿って、ジグザグの片側の針落ち位置が裁ち端付近にくるように縫っています。

こうすると、折り返した布を縫いとめながら、裁ち端の始末も兼ねることができます。

家庭用ミシンでも、比較的きれいに仕上げられる方法だと思います。

裾や袖口を折り返し、裁ち端に沿ってジグザグ縫いをします

 

実際に2種類のニット生地で試し縫いをしてみました

今回は、伸縮性の異なる2種類のニット生地を使って、試し縫いをしてみました。

使用した糸は、上糸・下糸ともにレジロンです。

それぞれの生地に、直線縫いとジグザグ縫いをして、縫い目の両端を返し縫いでとめています。

そのあと、生地を横方向に引っ張って、縫い目の状態を確認しました。

あまり伸びないニット生地

あまり伸びないニット生地に、レジロンで直線縫いとジグザグ縫いをしました
生地を横方向に引っ張った状態です

あまり伸びないニット生地では、直線縫い・ジグザグ縫いともに、糸が切れることはありませんでした。

よく伸びるニット生地

よく伸びるニット生地にも、同じように試し縫いをしました
大きく伸ばしても、直線縫い・ジグザグ縫いともに糸は切れませんでした

よく伸びるニット生地でも、今回の試し縫いでは、レジロンの直線縫いとジグザグ縫いのどちらも糸が切れませんでした。

今回の試し縫いでは、レジロンの直線縫いでも、ある程度の伸びに対応できることが確認できました。

今回の結果は参考程度にして、実際に使う布で試し縫いをしてみるとよいと思います。

  

本番を縫う前に試し縫いをする

ニット生地は、種類によって伸び方や縫いやすさがかなり違います。

そのため、本番を縫う前には、端切れを使って試し縫いをしておくことをおすすめします。

確認したいのは、次のような点です。

  • 目飛びしていないか
  • 縫い目がつれていないか
  • 生地が伸びて波打っていないか
  • 縫い目を伸ばしたときに糸が切れないか

特に、着脱するときに大きく伸ばされる部分は、必要な伸びに縫い目が耐えられるか確認しておくと安心です。

例えば、完成した衿ぐりが40cmで、頭まわりが50cmの場合、単純に計算すると、衿ぐりは1.25倍に伸びる必要があります。

この場合、20cmの端切れに試し縫いをして、25cmまで伸ばしてみます。

糸が切れたり、縫い目が突っ張ったりしないか確認するとよいと思います。

 

ニット生地が伸びたり波打ったりするときは

ニット生地は伸縮性があるため、ミシンで縫っているうちに生地が伸びて、縫い目が波打ってしまうことがあります。

そのようなときに、私が気をつけていることを紹介します。

生地を引っ張りながら縫わない

ニット生地を縫うときは、無理に引っ張らず、ミシンの送りに合わせて縫うようにしています。

引っ張りながら縫うと、生地が伸びた状態で縫われてしまい、縫い終わったあとに波打つことがあります。

縫ったあとにアイロンをかける

縫い終わったあとには、アイロンで縫い目を整えています。

ニット生地はアイロンをかけるときにも伸びやすいので、生地を引っ張ったり、アイロンを滑らせて伸ばしたりしないように気をつけています。

生地に合った温度で、必要に応じて当て布を使い、押さえるようにアイロンをかけるとよいと思います。

 

ニット生地の縫い代の始末

ニット生地の縫い代は、家庭用ミシンのジグザグ縫いなどで始末することができます。

ただし、ニット生地は布帛に比べてほつれにくいものも多く、素材や編み方によっては、必ずしも縫い代の始末が必要とは限りません。

仕上がりの好みや、生地の性質に合わせて考えるとよいと思います。

ニット生地を頻繁に縫う場合は、ロックミシンがあると便利です。

特に、4本糸のロックミシンであれば、ニット生地の縫い合わせと縫い代の始末を同時に行うことができます。

ロックミシンは必要?家庭用ミシンだけでも洋服は作れる?
洋裁を始めようと思ったとき、「家庭用ミシンのほかに、ロックミシンも必要なの?」と迷う方もいるのではないでしょうか。洋服の縫い代を見ると、布端がきれいに始末されていることが多く、「ロックミシンがないと洋服は作れないのかな」と思うかもしれません…

 

まとめ

ニット生地は、家庭用ミシンでも縫うことができます。

大切なのは、生地がどれくらい伸びるのか、完成した洋服のその部分にどれくらいの伸びが必要なのかを考えて、糸や縫い方を選ぶことです。

あまり伸びない生地や、大きな伸びを必要としない部分では、普通のミシン糸や直線縫いで対応できる場合もあります。

一方、よく伸びる生地や、着脱時に大きく引っ張られる部分では、レジロンやジグザグ縫いなどを使う方法があります。

本番を縫う前に端切れで試し縫いをして、縫い目の状態を確認しておくとよいと思います。

  

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