原型操作のやり方~基本の考え方・手順について~

原型を使った製図を行うときに、まず「原型操作」という作業をすることがあります。

原型操作とは、もともと原型にあるダーツを、作りたい服のデザインに合わせて、

どこかに「移動させたり分散させたり」する操作のことです。

 

今回は、基本的な原型操作の手順について、まとめてみたいと思います。

 

今回は、下のような原型操作をする場合で進めていきます。

   

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最初のステップ

まず、「開く」と書いてあるところを確認しましょう。

そして、自分の原型で、同じところに線をひきます。

今回は、バストポイントからまっすぐ下におろした線になっていますので、もともと原型に書いてあるかもしれませんが、原型にない線でも開くことはできます。

 

すると、下のようなイメージがつかめると思います。

 

ここまでOKでしょうか?

 

紙に書き写しながら行う場合

多くの場合、こちらの方法がとられていると思います。

私も自分の服を作る時は、このようにしています。

 

まず、自分の原型の上に、新しい製図用紙(ハトロン紙など)をのせます。

そして、原型操作で動かない部分を書き写します(下の図の赤い線です)

定規を使って、きれいに書き写しましょう。

 

かけたら、「閉じる」の部分が閉じられるように、上にのせたハトロン紙をまわします。

このとき、基点となるところをペン先などで押さえながら行うと良いでしょう。

  

まわせたら、次は、さっき写さなかった部分を写します。

(下の図で薄くグレーで見えている線は、ハトロン紙の下に置いてある原型です)

  

原型をはずしてみると、下のようになっていると思います。

  

これで、原型操作ができました。

    

実際に紙を切って行う場合

ときどき、「書き写しながらだと、途中でよく分からなくなってしまう」という方がいます。

そういう方は、実際にハサミやカッターで切って、原型操作をしても構いません。

  

まず、自分の原型を新しい製図用紙(ハトロン紙など)に写し取ります。

定規を使ってきれいに写し取りましょう。「開く」の位置も書きましょう。

   

次に、「開く」と「閉じる」の位置で、基点に向かって切ります。(下の図の青い線です)

  

切れたら、実際に、「閉じる」の位置で閉じて、机にテープで貼っておきます。

  

このまま新しい紙に写し取って、洋服の製図をしましょう。

「見たまま」に操作できるので、初心者の方には、こちらのやり方の方が簡単に感じるかもしれません。

   

まとめ

「原型」は毎回製図するものではありません。

一度書いた原型は保存しておいて、洋服の製図をするときは、原型を別の紙に写し取って製図をします。

この「別の紙に写し取って」のところで、原型操作を行います。

  

今回ご紹介した原型操作とは違う場所に「開く」「閉じる」があっても、考え方は同じです。

  

たくさん製図して、原型操作に慣れてくると、どちらの方法でも普通にできるようになると思いますので、

最初のうちは、自分が分かりやすいと思うやり方で行えば良いと思います。

   

今回は1カ所だけの操作でしたが、複雑な原型操作をする場合もあると思いますので、

その都度、やりやすい方法で行って良いと思います。

原型操作をマスターしていきましょう!

  

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