ボタンあきのある服を作るとき、家庭にあるミシンを使って自分でボタンホールを作ることができます。
シャツはもちろん、スカート、パンツ、ワンピースなどなどボタンホールは様々なアイテムで登場します。
今回は「ボタンホール」の基本的な考え方をご説明したいと思います。
大きさ
ボタンホールは、付けたいボタンがスムーズに通るように作らなければいけません。
付けたいボタンの「直径」と「厚み」を確認しましょう。
基本は、ボタンホールの大きさ=ボタンの直径+ボタンの厚み です。
通常の円形のボタンであれば、ミシンのアタッチメントが自動で大きさを決めてくれる場合がほとんどだと思いますが、
変形型のボタンや、立体的なボタンなどは自分でボタンホールの大きさを決める必要があります。
長方形などの変形型のボタンの場合は、長い辺の長さを「ボタンの直径」とします。
また、立体的な形などの厚みがあるボタンの場合は、「ボタンの厚み」は実寸の1/3程度にすると良いでしょう。
右前 or 左前
シャツのような前あきにボタンホールを作る場合、基本的には上に乗るほうにボタンホールを作ります。
一般的に、女性用の服は右身頃が上、男性用の服は左身頃が上になります。
男女兼用の服の場合は、左身頃が上になることが多いようです。
位置
ボタンを閉めたときに、ボタンが前中心に揃う場合で説明しています。
横穴と縦穴、どちらの場合でも、前中心とボタン付け位置の交点から、
下の図ように、ボタンホールの端が2~3mm出るように位置を決めます。
この2~3mmの部分に、ボタンをつけた糸がおさまって、ボタンを閉じたときに正しい位置になります。
ちなみに、台衿がついたシャツは下のようにすると良いでしょう。
ミシンの説明書
ボタンホールの作り方は、お使いのミシンによって違っています。
ミシンの取扱説明書に説明が載っていると思いますので、読んでみましょう。
家庭用ミシンの場合、ボタンホール用のアタッチメントが付属で付いていることがほとんどだと思います。
・ボタンホールを作りたい位置に対して、アタッチメントをどう合わせてセットするのか
・ミシンがどのように進んでいって、ボタンホールを作るのか
などを確認しておきましょう。
職業用ミシンの場合は、ボタン穴かがり器が別売りになっている場合がほとんどだと思います。
本番の前に
説明書を読んで「ヨシ!」とすぐに本番に取り掛かるのではなく、必ず試し縫いをしてみましょう。
裁断で残った布を使いましょう。
残布を二つ折りまたは三つ折りにして、実際にボタンホールを作るところと同じ程度の厚みにします。
そこに、チャコペンなどでボタンホールの印を書きます。
このとき、ミシンのアタッチメントを合わせる位置が分かるように印を入れるのがポイントです。
なるべく本番と同じような条件にして練習すると良いでしょう。
ミシンの後は、本番と同じように穴をあけて、実際にボタンが通るかどうかを確認しましょう。
ボタンホールを作る
練習して、イメージがつかめたら本番です。
ボタンホールを作る位置に練習と同じように、チャコペンなどで印を入れます。
ボタンホール用のアタッチメントを使って、ミシンで縫います。
出来たら、リッパーやハサミなどを使って穴をあけます。
このとき、ミシンで縫ったところを切ってしまわないように充分に気を付けましょう。
まとめ
ボタンホールの基本の考え方をおさえておくと、ボタンがついた洋服にも挑戦しやすくなりますね。
そして、実際にボタンホールを作る際は、
事前にミシンの説明書をきちんと読むことと、余り布を使って練習をすることが大切です。
一度やり方を覚えたら、作れる洋服の幅がぐっと広がりますよ。
ぜひ挑戦してみてください。