「ティアードスカート」とは、段で切り替えたスカートのことです。
段の数に決まりはありません。
今回は、3段になっているティアードスカートのつくり方をご紹介します。
ウエストにゴムを通してつくるギャザースカートの応用編です。
丈は80cmのロング丈です。
パターンの準備
作図は、長方形だけです。
一段めの横の長さ「H/4+2」のHはヒップの寸法のことです。
例えば、ヒップが92cmの人は、
(92÷4)+2=25
となりますから、一段めの横の長さは25cmで線をひきます。
作図ができたら、次に「ぬい代」をつけます。
かけたら、ぬい代の線でパターンを切りましょう。
ここで、構造を確認しておきます。
一段め、二段めは、前と後ろの2枚で一周になります。
三段めは、3枚裁断して、縫い合わせて一周にします。
材料の準備
布地
ギャザーがたくさん入りますから、あまり厚い布は向きません。
平織りの綿、やわらかいリネン、薄手のウールなどが良いでしょう。
使用量の計算は、
一段め→(23+4.5+1.5)×2=58
二段め→(22+1.5+1.5)×2=50
三段め→(35+1.5+3)×3=118.5
全て足すと、226.5cmになります。
裁断するのに、余裕を持って、2.5m購入しましょう。
(※110cm幅の布地の場合で計算しています)
ミシン糸
「普通地用」の#60というミシン糸を購入しましょう。
糸の見本帳を確認して、布地と色を合わせましょう。
布地と別々で購入する場合は、布地の端っこを数cm切ったものをお店に持って行くと良いでしょう。
ゴム
ウエストにはゴムを通しますので、ゴムが必要です。
3cm幅のゴムで、自分のウエスト寸法プラス数cm準備しておきましょう。
裁断
使いたい布地が綿または麻の場合は「水通し」をしておきましょう。
布地を縦半分に折って、
パターン内の「わ」を折り目に合わせて置きます。
パターンにはぬい代が付いていますから、パターンのとおりにぴったりで裁断します。
一段め、二段めは「前」「後ろ」の2枚を、
三段めは3枚、裁断しましょう。
縫い方
①一段めの脇を縫います。
前と後ろを中表に合わせてピンでとめて、布端から1.5cmのところを縫います。
このとき、片方の脇はゴム通し口を縫い残しておきます。
②二段めの脇を縫います。
一段めと同様に、前と後ろを中表に合わせてピンでとめて、布端から1.5cmのところを縫います。
二段めはゴム通し口は必要ありません。
③三段めを3枚、縫い合わせます。
布端を合わせてピンでとめて、端から1.5cmのところを縫います。
④ ①~③で縫ったところの縫い代にロックミシンまたはジグザグミシンをかけます。
ゴム通し口を縫い残したところは1枚ずつかけて、それ以外は2枚一緒で大丈夫です。
1枚ずつかけたところは、アイロンで縫い代を割っておきましょう。
⑤三段めの裾を1.5cmの三つ折りにしてアイロンで折り目をつけて、ミシンで縫います。
最初に端から3cmのところに折り目をつけてから、いったんひらいて、布端を折り目に合わせてアイロンをかけると1.5cmの三つ折りになります。
⑥一段めの上から1cmと4.5cmのところにアイロンで折り目をつけてミシンで縫います。
⑦一段め、二段め、三段めの、はぎ合わせるところに、前後それぞれが4等分になるようにしつけ糸で印をつけます。
糸印は、しつけ糸2本どりで一針すくってつけます。3cm程度糸を残して切ります。
⑧二段め、三段めにギャザー用のミシンをかけます。一か所につき2本ずつかけます。
ミシンの針目は3~4mmくらいにしましょう。
出来上がり線が端から1.5cmのところにありますので、それをはさむように2本かけます。
前、後ろで、分けてかけると良いでしょう。
⑨一段めと二段めを中表に合わせて縫います。
糸印のあるところどうしをピンでとめてから、ギャザーミシンを2本同時に引っ張って、全体にギャザーをよせます。
目打ちなどを使って、ギャザーがなるべく均等に入るように整えましょう。
一周整えたら、布端から1.5cmのところをミシンで縫います。
※目打ちとは、先がとがった道具で、角だしをしたり、細かい作業をするときに使います。
⑩同様にして、三段めにャザーをよせて二段めと縫い合わせます。
⑪ ⑨と⑩で縫ったところの縫い代を2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンをかけます。
縫い代は上に倒しておきましょう。
⑫ウエストのゴム通し口からゴムを通します。
ゴムの長さは、自分のウエスト+縫い代2cmで用意して、
ゴムを一周通して、2cm重ねてしつけ糸でとめて、いったん試着してみます。
長さが良ければ、重ねておいたところにミシンをかけてとめます。
⑬ゴム通し口を手縫いでまつってとめて完成です。
まとめ
ギャザーがたくさん入るので、けっこう作りごたえはあると思います。
製図はシンプルですが、完成には 根気!が必要ですね。
ひとつずつ、ていねいに作っていくことがステップアップにつながりますよ。
「縫う」という作業に慣れていくと、徐々に複雑なアイテムにも挑戦できるようになっていきますので、
ぜひ、がんばって作ってみてください!