洋裁をはじめたら、家族の服も縫いたい時もあると思います。
とくに、お子さんが小さいときは「子ども服も作ってみたい」という気持ちになる方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回は、ちょっとおめかししたい場面などで着られそうな、ワンピースの製図と作り方をご紹介したいと思います。
※今回のワンピースは、4~5歳(身長:93~100)くらいを対象に考えています。
それ以外のサイズの場合は、スカート丈など、必要に応じて調節してください。
製図
まず、子ども服原型を使って、身頃の作図をしていきます。
子ども服原型のかき方は、コチラで紹介しています。
下の製図の、うすく色が付いている部分が原型です。
ウエストのダーツにベルトを縫いはさむデザインにします。
ベルトの作図は下のとおりです。ベルトは、右と左の2本です。
スカートの作図は四角です。
前中心は「わ」で、後ろ中心は途中までファスナーあきにします。
袖は、2段階に分けて作図すると良いです。
まず、1つめです。下のように線を引きましょう。
2つめの段階は、さっき書いたものを基準にして下のように作図しましょう。
作図ができたら、下の赤字を参考にして縫い代をつけてカットし、「縫い代付きパターン」を準備しましょう。
材料の準備
・布地
110cm幅の布地で、1m50cm 使用します。
・ミシン糸
表布に合わせて、選びましょう。
・ファスナー
コンシールファスナーをつけることを想定して縫い代をつけています。
それ以外のファスナーでもつけることは可能です。必要なら、後ろ中心の縫い代幅を調整してください。
コンシールファスナーのつけ方はコチラでまとめています。
突き合わせでつけるファスナーのつけ方はコチラでまとめています。
>>>これが一番簡単!「突き合わせ」でつけるファスナーのつけ方
・バイアステープ
衿ぐりの始末にバイアステープを使います。表布と色を合わせて準備しましょう。
・8mm幅のゴムテープ
袖口に通すゴムです。
裁断
下が裁断のイメージです。
縫い方
①ベルトの周囲を細い三つ折りにしてミシンをかけます。
前ダーツにはさむ側は、三つ折りミシンをかける必要はありません。
②前後身頃のダーツを縫います。
前ダーツを縫うときに、①で準備したベルトを表側にはさみ込んでダーツを縫いましょう。
このとき、ベルトに適当にタックを入れて、幅を7cmくらいにしてダーツにはさむと良いでしょう。
スカートがつく方に、1cmの縫い代がついていますので、布端から1.5cmくらいのところにベルトの端がくるようにしましょう。
下の絵の青の点線は出来上がり線を表しています。
縫い代は、アイロンで中心側に倒します。
③前スカートのウエストにギャザーをよせて、前身頃と縫い合わせます。
このとき、②ではさんだベルトを縫ってしまわないように、きちんとよけて、縫いましょう。
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、上側に倒します。
④後ろ身頃と後ろスカートを左右それぞれ、縫い合わせます。
スカートにはギャザーをよせます。
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、上側に倒します。
⑤後ろ中心の布端をロックミシンまたはジグザグミシンで始末します。
後ろ中心を縫い、ファスナーをつけます。
⑥前後を中表に合わせて、肩と脇を縫います。
肩を縫うとき、後ろ身頃の肩の方が前身頃より少し長くなっていますので、後ろ身頃の肩の縫い代に、粗ミシンをかけて縮め、前後の距離を合わせて縫います。
(イセるという作業です)
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、後ろ側に倒します。
⑦衿ぐりの縫い代をバイアステープで始末します。
⑧袖下を縫い、縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、縫い代は後ろ側に倒します。
⑨袖口の布端をロックミシンまたはジグザグミシンし、出来上がりで折り、ミシンで縫います。
このとき、袖下の部分で、2cm程度、縫い残しておきます。
⑩袖口にゴムテープを通して、縫い残した部分は、ミシンまたは手縫いで閉じておきましょう。
ゴムテープの長さは、お子さんの腕の太さをメジャーで測定して、決めてください。
⑪袖山の部分にギャザーをよせて、身頃に袖をつけます。
縫い代は2枚一緒にロックミシンまたはジグザグミシンで始末し、身頃側に倒します。
⑫スカートの裾を三つ折りにしてミシンで縫います。
まとめ
アレンジ次第で、様々な場面で着られるワンピースだと思います。
例えば、
綿の布地で作ると、夏のレジャーなどに良いと思いますし、
表布にサテンなどの布地を使い、スカートの上にもう一枚オーガンジーやチュールレースなどの素材を重ねて仕立てるとドレスアップする場面に良いと思います。
手作りの服は、後から写真などでふり返ると、本当に良い思い出になると思います。
よろしければ、ぜひ作ってみてください。