洋裁本やネットなどで解説されている洋服の作り方の工程で「バイアスでくるみます」という説明がよく登場すると思います。
バイアスとはバイアステープのことです。市販のバイアステープでも良いし、共布で作っても良いです。
洋裁初級者の段階では、はっきりとやり方がつかめていないことも多いと思います。
そこで今回は、この「バイアスでくるむ」の基本のやり方を解説したいと思います。
参考にしていただけると嬉しいです。
※今回は、説明のために、仕上がりの幅を「7mm」としていますが、決まりはありません。デザインに合わせて、変更していただいて大丈夫です。
※今回は、バイアステープを共布で作ることを想定して説明しています。
出来上がりの縁をバイアスでくるむ(玉ぶち)
下が出来上がりのイメージ図です。
こういった仕立て方を「玉ぶち」と呼んだりします。くるんでいるバイアス布が表側にも見えています。
布を裁断するときは、くるむ部分の縫い代は0になります。
バイアス布は、「(縁取りの仕上がりの幅×4)+0.1~0.2cm」で準備します。
プラス0.1~0.2cmの部分は、バイアス布はアイロンで折っている間に伸びやすいことと、折ったときに必要になる厚み分を考慮したものです。
今回の場合、仕上がりは7mmですから、
7mm×4=28mm ですから、キリの良いところで、3cm幅のバイアス布を用意します。
準備したバイアス布に折り目をつけましょう。
まず半分に折って、一旦開いて、両側からさらに折って折り目をつけます。
バイアス布を中表に合わせて、ミシンをかけます。
折り目のとおりに折って、出来上がり線をくるんでミシンをかけます。
共布でバイアス布を作るときに使える「テープメーカー」という道具もあるので、必要に応じて取り入れてみてもいいかもしれません。
縫い代をバイアスでくるむ
下が出来上がりのイメージ図です。
布の裁断は、縫い代を1cmつけておきます。
バイアス布は、「(バイアスの仕上がり幅)+1cm+0.5cm」で準備します。
アイロンで折るときの伸び分などを考慮して、プラス0.1cmしてもいいと思います。
今回の場合は、7mm+1cm+0.5cm=2.2cmで準備します。
準備したバイアス布の、端から5mmのところでアイロンで折り目をつけておきます。
バイアス布を中表に合わせて、端から1cmのところにミシンをかけます。
次に、縫い代を半分に切り落とします。
アイロンでつけた折り目のとおりに折って、出来上がり線から裏側にくるむようにして、ミシンをかけます。
縫い代をバイアスでくるむ(もう一つのやり方)
化繊のようにアイロンがうまくかからない場合は、次のやり方がおすすめです。
下が出来上がりのイメージ図です。
布は、1cmの縫い代をつけて裁断します。
バイアス布は、「(バイアスの仕上がり幅×2)+2cm」で準備します。
今回の場合は、(7mm×2)+2cm=3.4cmです。キリ良く、3.5cmでも良いと思います。
バイアス布を半分に折った状態で、中表に合わせ、布端から1cmのところにミシンをかけます。
次に、縫い代を半分に切り落とします。
バイアス布を出来上がり線から裏側にくるむようにして、ミシンをかけます。
まとめ
一つ一つのステップをていねいに行うことが、きれいに仕上げるコツです。
慣れないうちは、しつけをかけるなどして行うと良いと思います。
バイアス布は伸びやすいので、なるべく引っ張らずに、自然の状態のまま作業することを心がけると良いと思います。
出来上がり方の違いをつかんで、「バイアステープでくるむ」方法をマスターすることで、洋服作りがグンと取り組みやすくなりますよ。
今回説明した内容は、基本のやり方なのですが、これ以外にもいくつかのバリエーションもありますので、またいつか、取り上げたいと思います。