「袖山の合印」の付け方の基本をおさえれば、袖付けもコワくない!

洋服を正確に縫い進めるためには、「合印」が必要です。

基本的には、ウエストラインやヒップライン、袖付け(アームホールと袖山)に合印を入れます。

それ以外にも、縫う距離が長くなってしまうところや特に合わせたい位置にも入れたりします。

 

この中から、今回は「袖つけ」の合印の入れ方の基本の考え方をご紹介します。

 

いろいろなテキストなどに説明もあると思いますが、

今回のやり方は、私が今までいろいろ製図して、そして縫ってきてたどり着いた、自分なりのやり方です。

もちろん、テキストなども参考にしてきていますが、ちょっと違うこともあると思います。

 

正解は1つではありません。

皆さんが習ったことや、本で読んだことなどと少し違っていても、あまり考えこまず、

ご自分がやりやすいと思うやり方で良いと思います。

1つの考え方として、参考にしていただけると嬉しいです。

 

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寸法の測定と計算

今回は、下の作図で考えてみたいと思います。

 

作図がかけたら、アームホール(AH)と袖山の長さをはかりましょう。

今回の作図では、このようになりました。

はかったら、下のように表にしておきます。

合計も出しておきましょう。

ここで出てくる「イセの分量」というのは、長くなる分の寸法です。

洋裁の用語で「イセる」という言葉があります。

丸みを出したりするために、長い方の寸法を短い方の寸法に合わせて縫い縮めることです。

※ギャザーとは違います。

 

今回の場合だと、

「袖山をイセて身頃のAHの寸法にして、縫い合わせる」

ということになります。

 

アームホールに合印を入れる

まず、身頃側に合印を入れます。

前後とも、3つに分けるように2か所ずつ合印を入れます。

 

上側の合印は、前後とも、SP(ショルダーポイント)から6cmのところに入れます。

下側の合印は、バストラインから3cm離して引いた平行線に引いた線とぶつかるところに入れます。

合印は、出来上がり線に対して直角になるように入れましょう。

かけたら、下側の合印から袖底までの距離をはかっておきましょう。

私は下のような数値になりました。

ここまでで、身頃は下のようになりました。

 

袖山に合印を入れる

ここで、一旦、整理します。

身頃と袖は、前と後ろ、それぞれ、3つずつに分けて合印を入れますので、こうなります。

 

イセる分は、袖一周で一定ではなく、部分によってイセの分量を振り分けています。

イセの配分は下の表のとおりです。

計算しやすいように、平均をオレンジ色の文字で入れています。

数値に幅をもたせたのは、実際に作図すると、なかなか理想通りにはいかないからです。

だいたい、このパーセンテージにおさまるように、調整すると良いです。

 

イセの配分どおりに計算してみます。

今回のイセの分量の合計は 1.7cm です。

「1.7cmの●%は…」というぐあいに計算していきます。

小数点以下第2位で四捨五入で大丈夫です。

一通り計算したら、配分されたイセの合計が、最初に求めた「イセの分量」の後ろ・前・計とそれぞれ合っていることを確認しましょう。

合っていない場合は、「イセの配分」の表を参考にしながら、調整して合わせましょう。

 

袖山に上側の合印を入れます。

身頃のAHに入れた合印はSPから6cmですから、それにイセの分量をたし算した数値で合印を入れます。

 

次に下側の合印を入れます。

袖底からはかります。

アームホールに合印を入れたときにはかった、下側の数値にイセの分量をたし算します。

 

まとめ

アームホール、袖山に合印を入れた作図はこうなりました。

縫い合わせるときは、合印のところをまち針でとめて、袖山をイセて縫います。

袖付けのやり方については、また改めてご紹介したいと思います。

 

計算、となると拒否反応を示す人もいるかもしれませんが、

一つずつ、手順にそって進めればできると思いますので、

ぜひ、やってみてください!

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