「しつけ糸」を使ったことがありますか?
縫いたいところをピンでとめ、そのままミシンをかけても、もちろん良いのですが、
ミシンで縫う前に、一旦しつけ糸で縫ったほうが綺麗に仕上がることがあります。
今回は、「しつけ糸」についてまとめていきたいと思います。
しつけ糸の種類と準備
①形状
「束」のものと、「巻き」のものがあります。
個人的には、昔ながらの「束」のものが使いやすいので、いつも使っています。
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「束」のタイプのしつけ糸は使う前に準備が必要です。
購入したら、よりを戻して、輪っか状に直します。
この状態のまま、何か所かリボン等で結んでまとめます。
結べたら、片方のわをハサミで切ります。
使うときは、わのままの方(切っていない方)から1本ずつ引っ張り出して使います。
「巻き」の場合は、この準備が不要です。
好きな方を選ばれたらよいと思います。
②色
「しろも」と呼ばれる、白いしつけ糸が一般的です。
「いろも」と呼ばれる、ピンクや青や黄色などの色がついたしつけ糸もあります。
どちらも同じように使えますが、
白が基本で、しろもで付けた印を訂正したい場合などに、新たに付ける印をいろもでつける、
というような使い方をすることが多いようです。
ただ、最近は、縫い代付きパターンで裁断することがほとんどで、出来上がり線にしつけ糸で印をつけていくことはほぼ無いので、この使い方は見かけなくなったように思います。
実際私も、しろもといろも、両方持っていますが、いろもは15年以上ほとんど減っていません。
白い布地に糸印をつけたいときも、しろもで大丈夫です。
しつけ糸で縫うところ
ミシンの前にしつけ糸で仮縫い合わせをしなければならないところは、決まっているわけではありません。
しつけ糸で縫っておいた方が「ミシンの作業がしやすそう」とか、「きれいに仕上がりそう」とか、個人の考えで大丈夫です。
私の場合は、
・袖付けや衿付けなど、カーブしているところ
・アイロンがかかりにくい布地の折り代など、出来上がりで押さえたいところ
などはいつも、しつけ糸で縫ってからミシンをかけています。
しつけ糸を使った縫い方
基本的に、しつけ糸は玉結びをしないで縫います。
最初と最後に1針だけ返し縫いをすることで縫いとまります。
しつけ糸は、後で取り除くものなので、これでOKです。
例外としては、例えばファスナーを付け位置に仮止めしておくような場合は、しっかり端までずれないようにしたいので、玉結びをしてから縫う方が良いでしょう。
縫い方は一目落し縫い(ひとめおとしぬい)がおすすめです。
1.5~2cmおきに針で小さくすくって縫い進めます。
しつけ糸を使うコツ
長い距離を縫うからといって、糸を長く切るのはオススメできません。
長い糸を使って縫うと、絡まったり、結び目ができる原因となります。
「巻き」のしつけ糸を使う場合は、50~60cm程度で切って使うと良いです。
空いている指で、しつけ糸をコントロールしながら縫うと途中で結び目ができるのを防げます。
しかし、気をつけていても、輪っか状の結び目ができてしまうことが多々あります。
その場合の対処法として、
輪っかの中に針先を入れ、その状態のまま、下に出ている糸のどちらかを引っ張ります。
これでほどけることが多いので、よければ試してみてください。
まとめ
最初は面倒に思うかもしれませんが、ていねいに縫う服は仕上がりの綺麗さが違います。
手縫いが上達すると、洋裁スキルも大きく上達しますよ。
今回紹介した以外にも、工夫次第で、いろいろと普段の作業にしつけ糸を活用することができます。
しつけ糸を味方にして、さらに洋裁を楽しんでいきましょう!